ポスター完成までの舞台裏 ―「Be the Best」に込めた想い―
ポスター完成までの舞台裏 ―「Be the Best」に込めた想い―
6月11日。
リモート会議に参加したのは、これまで数回クィーンビーズのデザインを手がけてきたデザイナー・ウワヤコウイチ氏、チームマネージャーの吉岡、そして広報担当の天野の3人。
この日、2025-26シーズンのポスター制作が正式にスタートした。
最初に口を開いたのは吉岡だった。
「今までのイメージとは打って変わる、新しいクィーンビーズを感じさせるデザインにしたい」
その言葉には、チームが目指す新たなステージへの覚悟が込められていた。
昨季の悔しさを糧に、挑戦者としてではなく“昇格を狙うチーム”としての存在感を表現する。
この一言が、今回のデザインコンセプトの方向性を決定づけた。
■「Be the Best」――スローガンの魂をどう描くか
今シーズンのチームスローガンは「Be the Best」。
この言葉には、「フューチャーリーグ優勝・プレミア昇格」という明確な目標に加え、
「バスケット選手として、そして一人の人間として、常に最高を目指して努力を惜しまない」という決意が込められている。
天野が会議の冒頭で語った。
「“Be the Best”を、言葉ではなく“情景”として伝えたい。
見る人が選手たちの覚悟を感じ取れるようなポスターにしたい」
その言葉にウワヤ氏が頷き、提案した。
「ならば、“頂を目指す”というスローガンの本質を、山梨、そして日本の象徴である霊峰・富士で表現してはどうでしょうか。」
その一言で全員のイメージが一気に広がった。
さらに、開幕戦の舞台がまさにその富士の麓、富士北麓公園であることも後押しとなった。
スローガンの精神とシーズンの幕開けが富士山を通じてひとつに結びつく――
それはまさに、今季のクィーンビーズを象徴する構図であった。
■“和の力”で魅せる。たどり着いた答えは「相撲番付や千社札」のような伝統的な構図
もうひとつのテーマは「和」。
これまでのポスターは近代的で動きのある構成が中心だったが、
今回は“日本の美と力強さ”を前面に押し出す挑戦となった。
その議論の中でウワヤ氏が導き出したのが、「相撲番付や千社札」をモチーフにした構成である。
日本古来の格式と強さを象徴する番付表に、選手たちの名前を札状にあしらい、
堂々と並び立つ姿で「山梨クィーンビーズ」という番付を描く構想だ。
吉岡は「和の世界観の中にもスピード感や進化を感じられる」と賛同。
富士山を背景に、チームカラーのイエローに日本の伝統色を重ねたグラデーションが広がり、
その頂に向かって立ち上るような構成が生まれた。
“頂を目指す”というメッセージが、ここでデザインとして形を帯びた。
■書体にも宿る“覚悟”
デザインの仕上げを決定づけたのは、書体の選定であった。
ウワヤ氏が選んだのは、日本の伝統書体。
筆の力強さと静けさが共存するその書体には、クィーンビーズの闘志と誇りが宿る。
「ただ強く見せるだけではなく、品格の中に闘う心を込め、選手の名前を強調したい」
――ウワヤコウイチ(デザイナー)
提案したパターンは二つ。
ひとつは迫力と存在感を重視したインパクト重視型。
もうひとつは、柔らかさと調和を意識した調和型。
チームスローガン“Be the Best”の精神を最も体現する構成として、
最終的に、力強くも品格あるインパクト重視型のデザインが選ばれた。
■完成、そして新たな頂へ
約2か月半にわたる議論と試作を重ね、8月末――ポスターがついに完成。
そこには、「日本の誇り」と「クィーンビーズの挑戦」が見事に融合していた。
富士の頂を仰ぎ、再び立ち上がる蜂たち。
その姿は、ただのチームポスターではなく、
“Be the Best”という信念を視覚化した、シーズンの象徴そのものである。
“Be the Best”――最高を目指して、頂へ。
山梨クィーンビーズは、富士の麓から、再び挑戦を始める。
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